2015年12月9日
世界に類を見ない超高齢社会の日本で,高齢者の介護や認知の問題などニュースとして取り上げられる頻度が増えております.安部政権でも介護離職「ゼロ」を目指してを掲げておりますが,理想と現実の狭間でなかなか難しい問題ですね.われわれ歯科の役割は何なのか?11月に行われた,歯科保健大会の広報から抜粋してみました.
健康寿命の延伸のためには「栄養,衛生(口腔),防災,日常生活の改善の必要性」ということですが,口腔衛生と防災を同列に位置づけて,なるほどと思いました.さらに,かかりつけ歯科医の有無で認知症になる割合に差異があること,在宅ケアにおいて「食べること」「動くこと」を守るための個別の口腔ケアの重要性,かかりつけ医の機能として,不定期来院だと抜歯リスクが増加するので,抜歯が必要であっても抜けないで姑息な消炎処置しかできないこと.かかりつけ歯科医がいるとう蝕ができにくいことなどが議論されたようです.なるほど,毎日,思っていることばかりです.地域社会に根ざす歯科医院を目指して,これらの記事を読んで,私たち歯科医師も皆様の健康長寿に貢献できることがたくさんあると感じました.かかりつけ歯科医師としてこれまでは「対話性・快適性・利便性」などが求められてきましたが,加えて継続性・包括性の充実が必要であることなど,当院のHPでも「高齢者入れ歯の方へ」や「長生きのための口腔内清掃」などを読んで頂ければお分かりいただけるよう,常日頃より皆様にお伝えしてきたことです.また,循環器等の基礎疾患を有する患者様にはバイタルサインを活用しながら歯科治療を行う必要性などについての議論もあったようですが,当院では,専用の手術室に生体モニター(写真)も完備しており,日ごろより,有病者は必要に応じてバイタルサインをモニタリングしながら治療を行っております.社会のニーズの一歩先をよみ,患者様が安心して受診できるよう,知識の研鑽はもとより,設備投資,整備も惜しみません.たいへんですけれど・・・・・.
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