一般歯科とは、矯正歯科や口腔外科(インプラント)といった特殊な歯の治療以外の虫歯治療や、通常患者さんが歯科医院に通院される際に受ける治療のことをいいます。
一般歯科での治療は保険の範囲内のものが多くを占めています。また、お子様の歯を虫歯から守る小児歯科も設けております。
歯科医院に初めて、あるいは久しぶりに診察にこられる場合は、たいてい何か患者様に歯のトラブルがあります。まずはカウンセリングやレントゲンを通して、歯の状態を診断します。
この診断により、患者様の予測とは違った症状であったり、別により早急な治療が必要な箇所が見つかったりすることもあります。ご自分で判断されずに、歯でお悩みの場合はまずご来院下さい。
生えたてのお子様の歯は永久歯よりも柔らかく、虫歯の進行が早い歯質をしています。また、歯磨きが不十分になってしまうことで、更に虫歯になりやすい環境をつくってしまうおそれがあります。
乳歯には次の永久歯にバトンタッチするという大切な役目があります。虫歯予防として奥歯の溝をふさぐシーラントなど、虫歯対策もありますので、ご相談下さい。
虫歯や歯周病について何となく知識があっても、そもそも歯の構造については、あまりよく知らない方もいらっしゃるでしょう。歯の構造を知ることで「歯の神経はどこにあるのか」や「歯周病はどこをどのように進行するのか」を知ることができます。知識があることで予防意識にもつながります。
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歯の目に見える表面部のとても硬い組織です。組織の大部分が無機質なので熱が伝わりにくく、私たちが熱いものを噛むことを可能にしています。緻密な構造によって、圧縮に対して高い耐性を持っています。 | |
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エナメル質の内側にあり、歯の大部分を占め、歯を形づくる組織です。硬くてもろいエナメル質を支えています。エナメル質よりは硬くないため、エナメル質を侵食した虫歯は象牙質を急速に侵食します。 | |
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一般的に「歯の神経」というとここを指します。血管により象牙質を養い、細菌に対して免疫反応をはたらかせます。歯髄には痛覚しかないため、歯髄まで達した虫歯には、熱さや冷たさも痛みに感じます。 | |
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歯根部表面を覆っている組織です。歯周病によって慢性炎症を起すことがあります。 |
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歯根を囲む組織で歯にぴったりとくっついています。正常な歯肉は、薄いピンク色をしています。赤くなったり、腫れたりしている場合は歯肉炎の可能性があります。 | |
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歯根膜と歯槽骨の間にあり、歯槽骨に歯を植立する組織です。歯の生え始めにはかむ働きを可能にさせ、維持するための前提をなします。歯根膜の存在により、噛みごたえを感じることができます。 | |
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顎の骨の一部で、歯を支えています。歯周病により吸収されてしまった歯槽骨は修復が大変困難です。 |
現在の子供たち本当に虫歯は減りました、これもひとえに家庭内におけるお母様たちが、子供の口腔管理に熱心になり、食べたらきちんと磨く、子供が磨いたあとの大人がきちんと磨き残しチェックをするなどが徹底され、子供は歯磨きが生活習慣として身について成長した証でもあり素晴らしい成果と思います。都会へ行けばいくほど、子供の虫歯は少ないとわれわれ歯科医師は言っております。残念なことに、横須賀市は都市圏としては若干子供の虫歯率が高いようで行政も検診に力を入れておりますが、お子様の虫歯管理は歯科医師任せでは難しい。毎日の家庭内の努力が重要です。それらを助けるのがフッ化物の応用です。
フッ化物の応用法にはいくつか方法があります。市販の歯磨き粉の中にもフッ化物添加のものがあり、それとどう違うのか??などなど、疑問は尽きないと思います。虫歯の予防に限っては、水道水に直接フッ化物を混ぜる、フロリーデーションが費用対効果に優れる方法とされ、北米などでは多くの自治体が行っております。
我が国では、見解を異とする方々もおり、試験的に実施する自治体が存在する程度で多くは広まっておりません。ですので、自己責任においてフッ化物応用を選択していく必要があるのです。生後6か月程度で乳歯が生えはじめ、2歳半で乳歯列が完成するころから虫歯のリスクが高くなってくることが知られています。
しかし、正直、3歳未満のお子様が、虫歯になって、大人も怖いあの「キーン」と「ガリガリ」に耐えられるわけがないと思いま「あーん」して私たち歯科医師や歯科衛生士に怖がらず見せてくれる、次には歯ブラシで磨くことをさせてくれる、そしてちょっと酸っぱ系のフッ素を歯ブラシ法で濡らせてくれて、ぶくぶくを我慢してくれる、そんなちょっとした段階を踏んで、歯医者にいくこと=痛いそして泣き叫ぶの連鎖を断ち切りたい。そう思っています、そして学童期になって、少し我慢ができるようになれば、イオン導入器を用い、フッ素をより歯面深くまで浸透させるトレー法によるフッ化物の塗布へとつなげていければ、虫歯のリスクを大きく低減できると考えております。
家庭で毎日「クチュクチュ」うがいでフッ化物を用いる、フッ化物洗口による「むしばゼロ」プログラムを立ち上げました。まず、歯科医院でフッ化物の洗口の注意点ややり方を指導します。それに基づいて、家庭で行っていただく方法です。先にあげた、歯科医院でフッ素を塗る方法だと、どのくらいの間隔でするのがよいですか?とよく聞かれます、それは毎月ならなおよいでしょう、2か月に一回程度はいかがですか?とおすすしても、2か月が3か月になっても4か月になってもすぐに目に見える効果ではないので、そのうちと思っている間に半年、一年ってあっという間に経ってしまいます。
当院としても、たびたびフッ化物塗布を啓蒙するためにリコールのお葉書などお出しするようにしていますが、子供も子供なりの生活の中、なかなか歯医者さんに連れてくるのが大変な場合もあると思います。フッ化物洗口なら、毎日フッ化物塗布ができて、セルフです。便利でしょう。ただし、守っていただかなければならないことがありますので、指導を受けない方には提供できない決まりです。ぜひ当院の「虫歯ゼロ」プログラムでお子様の歯を虫歯から守る、虫歯にならない強い歯に変えることをしてみませんか?
興味のある方、歯科医師もしくは歯科衛生士にお尋ねください。ご説明いたします。
子供の歯は大人の歯に比べて虫歯になりやすく、子供の歯が虫歯になってしまうと大人の歯も虫歯になりやすくなります。大事な時期(3歳から中学生)に歯にフッ化物を使うことによって、歯を強化したり、むし歯菌に負けない歯を作ります。強化された歯は虫歯になりにくく、神経を抜くなどの治療が必要ないため、治療をした歯に比べ寿命が長くなります。
●酸の産生を抑制
歯磨きで落としきれなかった歯垢(プラーク)が作るむし歯の原因菌の働きを弱め、歯垢(プラーク)が作る酸の量を抑えます。
●再石灰化の促進
歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進させます。
●歯質強化
歯の表面を酸に溶けにくい性質に修復してくれます。特に乳歯や生えたての歯は軟らかいので、フッ素を使い、歯質強化に努めましょう。
丸めた綿や綿棒や歯ブラシにフッ化物を浸して、歯1本ずつにフッ素を塗る方法。イオン導入法に比べて短時間で終わらせることができるため、1歳の(乳歯が生えた)お子様から大人まで受けられます。
フッ素の入った洗口剤で毎日うがいをする方法です。毎日行うことにより他の方法よりもより虫歯の抑制効果が高い方法です。うがいができる4歳から大人まで受けられます。
フッ化物を浸した綿や、トレー(マウスピース)にフッ化物を入れたものを口にくわえて、上あごと下あごに分けて各3~4分間、人体には感じない程度の弱い電流を流してフッ素を浸透させる方法。電流を通すことで、フッ素がより歯の表面により付着しやすくなるとされています。綿やトレーを一定時間くわえることに耐えられるお子様から、大人まで受けられます。
フッ素は自然のほとんど食品に含まれていて、私たちが日常で摂取している物質です。しかしインターネットの一部のサイトではいかにもフッ素が危険であるかのように誇大に宣伝しています。過度に摂取すると中毒などの症状を起こすことがあり、そのことが誤った宣伝に使われている原因になっていると思われます。洗口法の場合、一回に口に含む量の70倍から100倍を一気に飲んだ時に急性中毒が起こるといわれています。(推定中毒量PTD)日本ではフッ化物歯面塗布やフッ化物洗口により中毒になった人の報告は今までありません。
厚生労働省をはじめ日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本口腔衛生学会などの主要な学会はむし歯対策にフッ化物の応用を推奨しています。
当院ではかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所に指定されていますので、症例により保険の範囲内でフッ素を行うことが可能です。ご相談ください。