虫歯、歯周病などで歯を失ってしまったら、ブリッジや入れ歯などの治療法で歯を補います。
義歯を顎骨に埋め込むインプラントの考え方は古代からありましたが、現在普及している方法は、1952年にブローネマルク博士がチタンと骨の結合の発見したことで広まりました。
日本では歯科先進国の欧米と比べ、まだまだインプラント治療の普及率は高くはありませんが、欧米では入れ歯やブリッジよりも普及しています。当院ではインプラント専門医により、事前の顎骨や全身の診断に基づいて、しっかりとした手術計画を組み、インプラント手術を行います。
歯は抜けたままにしておくと、歯並びが乱れてきたり、咬み合わさっていた上か下の歯が伸びてくることもあります。そうすると発音に影響が出たり、咬み合わせが悪くなる場合もあり、歯が抜けたことの不便さよりももっと不便な状態になってしまうのです。
歯を失った際の治療法は様々ですが、インプラントは患者様のお口の中の条件が揃えば、周辺の歯に影響を与えることなく、第二の永久歯となり得ます。
入れ歯や部分入れ歯、ブリッジ治療と比べ、骨に直接インプラントを埋め込むので、咬み応えがあります。
また他の歯を削る必要がないので、治療にあたって健康な歯への影響がありません。その他には、入れ歯に起きやすい違和感がなく、入れ歯やブリッジよりも使用寿命が長いというメリットがあります。
インプラント治療には手術が必要で、必ずしも全ての方が可能な治療ではありません。当院ではCT検査などでしっかり事前診断を行い、適しているか判断をします。仮に不適合の場合でも、入れ歯などの治療法を模索し、患者様の要望に沿って治療計画を進めます。
インプラント治療をしたら、最も大事なことはメンテナンスです。虫歯や歯周病にならないために、日ごろのお手入れを欠かさないのと同様、インプラントも人工物だからといってケアを疎かにしてはいけません。
そのため、インプラントを入れる前に患者様のお口の状態を確認し、歯周病が進んでいるようであれば、まずその治療を行い、患者様自身が日ごろからケアできる意識付けをもつことがとても大切です。
インプラント手術はCTを用いるようになってからは、3D画像により手術の手順を実際の様子と近い状態で計画をたてることが出来るようになりました。
また、手術の際にインプラントを埋める位置もより適格な場所に定めることが可能になり、手術が安全になりました。このインプラント埋入位置がわかるガイドを用いて行う手術方法を「ガイデッドサージェリー」といいます。
ガイドを用いることで、インプラントの位置、深さ、角度など様々な程度が事前に予測されたとおりに行えるようになりました。このように手術前にソフトウェアを用いたシミュレーションを行い、それにしたがってガイドを使用し手術を行いますので、ご安心して手術を受けていただくことが出来ます。
インプラントは顎の骨に埋める技術ですので、十分な骨があることが前提になっています。そのため、長い間歯が抜けた状態のまま放置したために、骨が吸収されてしまった場合はインプラント治療が難しいと診断されることがあります。
しかし、そういった症状の方でも、インプラントが可能なケースがあります。GBR(骨再生誘導法)という、下顎の歯槽骨の骨幅が不足している部分に、骨補填材を置き、骨の再生を促進する治療法を用います。 また、上顎の奥歯にはサイナスリフトという方法もあります。これらの技術は骨補填材を利用した術法です。
骨の薄さでインプラント治療が難しいと診断された方は、ぜひ一度ご相談ください。