歯は生きている限り、ずっと付き合っていくものです。日ごろから予防をしっかり行い、一本でも多くの自分の歯を残しておくことが楽しい食生活や笑顔のあふれる毎日につながります。
ただし、歯を失ったとしても、歯科技術は日々進歩しており、治療法をいくつかの中から選択することが可能です。大事なことは失ってしまった原因をしっかり追究し、これ以上、大切なご自分の歯を失わないように、しっかりケアすることです。
当院の院長は神奈川歯科大学付属病院にて長年インプラント科の科長を務めて参りました。数多くの症例に携わり、大学病院で培ったチーム医療を活かして、患者様を第一に考えた治療をご提供していきます。
院長は「補綴(ほてつ)」と「インプラント」の専門医である。この専門医とは非常に厳格な審査の上に取得でき、さらには5年ごとの再審査により継続されうるため、一度なったらハイ終わりではなく、日々研鑽を続けなければなりません。どちらも、歯科医師10万人以上に対して1000人、2000人にも満たない狭き門です。近頃はインプラントの知名度が上がり多くの方が認知するようになりました。そこで、私の肩書でもそちらに目が行く方が多いかもしれませんが、「ほてつ」とはそのくくりではインプラントは補綴の一部であるといえます。
「ほてつ」とは詰め物、被せもの、入れ歯、インプラン、セラミックスなどを使った審美修復などすべてを総称して「ほてつ」というのです。ですから、インプラントのためのインプラント専門医ではなく、もう一段上の補綴というくくりから、かみ合わせ全体を考慮し、「ほてつ」するために、いかに有効にインプラントを利用できるのか?を常に考えています。もちろん、インプラントによらない、義歯の設計も、保険のいわゆるバネの入れ歯の限界を感じつつ、しかし、型どりのちょっとした勘所、かみ合わせ調整の勘所などなどは専門医としての技術がものをいいます。指導医とはさらに20年以上の臨床経験と10年以上の教育経験が必要になる狭き門です。さらに、米国留学ミシガン大学での専攻は歯周病学です。アメリカの歯周病に対する治療は科学的根拠にもとづく系統治療です。
歯を残すための歯周治療、それでもだめならどうやってかみ合わせを治していくかの補綴治療、そして、より快適に、本来あるべき姿を取り戻すためのインプラント治療、多くの分野に精通しているので、患者様の状態、希望にそって画一的でない治療計画をご呈示できると思っております。
義歯やインプラント、歯周病を専門と考えて診療をしていくと、必然と高齢の方が対象となる場合が多いです。高齢者は有病の方も多く、歯科治療のストレスは健康な方よりもリスクが高くなるかもしれません。さらに、インプラント治療も大学病院レベルの環境で行います。そのために、まず手術室を完備いたしました。
手術の方だけが使うスペースでなく基礎疾患があって、麻酔のリスクがある、ほかの病院では抜歯できないといわれた、外科処置を恐れるあまり化膿している歯の上から入れ歯を作って使っているので、頻繁に腫れたり、いつも口の中に口臭があるなどの方、ご相談ください。全身状態をモニターしつつ、主治医とも連絡を取りながら、解決方法を考えます。そのためにも独立した手術室は役立っております。
さらに、歯科に特化した歯科用CT、見えない根管治療を見えるように歯の神経の治療に革命をもたらす歯科用マイクロスコープ、一台あたり通常の歯科ユニット(椅子)の2倍はする、ハイスペックな診療ユニット、無痛治療のためのレーザー(YAG、CO2)などなど、通常の医院ではこの中の一つでもあれば、それを売りにできるような設備が整っています。地域の中でもトップレベルと自負しております。それは、ある一つの高価な器材があっても、患者様一人一人の状況は千差万別で各々の、特殊な器材を組み合わせて応用することでさらによりよい治療成績をもたらすことをこれまでの経験の中から実感してきたからです。
どれもこれも、通常は保険外診療でしか使われないような器材ですが、結局、レーザーや手術室、マイクロスコープも実際保険診療で大いに利用していますから・・・。もちろん歯科ユニットは保険の方も、そうでない方も皆様に貢献できる一番の当院の自慢です。
院長の実力は先に書きましたが、それだけ研鑽を積もうが、一人でできる限界はございます。インプラント手術も一人ではできません。手術の介助はむろんですが、クリーンな環境維持をしてくれる歯科衛生士は器材の滅菌、在庫管理においても重要な役割を担ってくれます。毎回院長が一から指示をして行うのではとても無理。これらは専門性の高いスタッフ一人一人が同じ方向を向いて自主的に行っていて、決して妥協して手を抜かないという姿勢がわかっているから、信頼して頼めるという業務。
インプラント手術を例にとれば、当院での手術介助は院長同様インプラント治療の経験豊富な歯科医師が当たります。当院の常勤歯科医師2名は大学病院でともに勤務しており、鎌田副院長はインプラント学会の専修医としての資格があります。前川歯科医師は昨年100時間におよぶ研修を1年間でやり遂げました。普通の歯科医院のインプラント手術は、いつも、歯を削っている椅子で行うことも少なくないでしょう。隣で、別のドクターが普通の治療をしているなんてこともままあることかもしれませんね。当院はそういうことはありません。クリーンな環境が必要な処置は手術室で十分な時間と経験豊富なスタッフを配備して行います。ご安心ください。
歯科用ハンドピースの滅菌問題が新聞をにぎわせたのはこの間。当院では開業当初よりハンドピース専用の滅菌器を導入して、患者様毎の交換滅菌を徹底しております。もちろん、インプラント手術など外科処置も多く行いますので、器具の消毒、滅菌は徹底しております。
毎回治療に使うピンセットやミラーなども滅菌パック単回使用で患者様毎に開封使用しているのはお通いの皆様はご存知のこと。その他、ほとんどの器具が同様に一つ一つ滅菌パックを開封して使用されているのを目にされているはずです。それもそのはず、最新式のジェットウォッシャーと呼ばれる自動洗浄機から一般的に用いられるオートクレーブ、さらに、高品質な滅菌度を維持するクラスBのLisaと呼ばれる滅菌器もございます。
また、歯を削るドリルなどの目詰まりをとったり、義歯の洗浄も行う超音波洗浄機も結局、揃えております。そしてハンドピース用の「DACユニバーサル」これらの各種の消毒・滅菌器を備えることにより、高品位な滅菌から手術中の即座に対応するような高速滅菌までいかなるシチュエーションにも衛生レベルを低下させず徹底的な衛生管理を実現させております。
補綴医として多くの高齢者の方々の入れ歯を担当してきました。マニアックに作った義歯は、先生に作ってもらった入れ歯は本当に良かったといっていただけることも多々ございました。しかし一方では、「よくかめてよかった」といって下さてっていた方の入れ歯の土台となっている歯が徐々に負担がかかってさらに修理を余儀なくされるケースもあり、義歯の限界を感じインプラントも取り入れてきた経緯がございます。
そういった、歯を失ってからの回復の困難さを痛感しているからこそ、悪いところは、諦めてキチンと治療しましょう。その代り、もうこれ以上歯を失ってほしくないという思いが強くあります。結局、悪くなってからの治療では遅いのです。悪くなってから、自然に取れるまで口の中においておいて・・・は、ぐらぐらして噛めないのに意味がないでしょう。膿はばい菌の塊、それを嚥下すれば・・・全身に影響するかも。
諦めるところ、全力を尽くすところ、それをきちんと見極めるのが、診断力。抜きたくないから、じゃあわかりました。抜けたら来てください、そして、それから対応を考えた結果が入れ歯で噛めないよ・・・という現状ではないでしょうか?この歯は科学的に診断して諦めてください。でもこちらの歯は何としても救います。そうしてこれ以上歯なしを広げない。そのために、診断をきちんとして、失わないための予防処置を徹底して行います。10年後が確実に変わります。
歯の治療法は一つではありません。近頃では、金属による虫歯の治療より、白い修復を希望される方の方が多いです。奥歯の詰め物もかつては金属が推奨されていましたが、現在では接着技術の向上と詰め物の材質の向上により審美修復が可能になってきております。
しかし、同じ白い審美修復であっても、これは保険でできて、こちらはダメ。歯科医の中では、大臼歯の審美補綴(クラウン)は保険給付外だが、ちょっとした溝の虫歯を処置するレジン充填は保険でできます。というのは、ごくごく当たり前で、患者様にも間違いなく説明しているはずなのですが、患者様にとっては、どれが保険で、どれが保険給付外なのかわからないし、歯科医院によって違うと勘違いされている方々も少なくないです。また、インプラントを勧められたが本当にそれでよいのか迷っている。抜歯を勧められたが迷っている。などあればセカンドオピニオンとして私なりの診断とその理由についてお伝えすることも可能です。
何度も申しますが、被せもの、審美修復、セラミックなどは専門医、指導医として長年の経験とキャリアがございます。インプラントに関しては今やCT撮影は必須でさらに、専用ソフトでパソコン上のシミュレーションでインプラントバーチャル手術が可能です。そういった経緯を踏まないインプラントはむしろ危険な場合もあります。大学勤務では100%そういった精密CAD/CAM技術を応用したインプラント治療を行ってきましたので、CT撮影からバーチャル手術、診断まで当日に即座に解析して診断結果をお伝えすることができますので、1回の来院でこれまでの診断結果とのすり合わせをして差し上げることが可能です。抜歯に関しては根の先の病巣が問題なのか、肉眼では見分けがつかないようなマイクロクラックなど亀裂があるとかはマイクロスコープで観察して写真にとって視覚化することも可能です。
診断に納得がいかないで迷っているけれど、通院の都合上近隣の歯科医院に通いたいなど、様々な理由でセカンドオピニオンを希望されている方は予約の際、ご希望をお伝えください。主治医とあなたの橋渡しができると思います。歯を抜くということ、それは病気だから、抜歯という治療が必要で行うもので、「ぬかれちゃった」と思う前に、納得がいって治療を受けていただきたいと思っています。往々にしてコミュニケーションがちょっと不足していてお互い誤解だったという結末が多いものです。
以上1〜6まで当院の特長について詳しく説明させていただきましたが、つまりはすべてがFor the patientであること、患者様に寄りそった治療であるこれにつきます。
歯科医師になって大学病院で治療させていただいた患者様一人一人、すべてが記憶に残っております。顔を思いうかべると口の中の状況も鮮明によみがえります。その後どうしていらっしゃるのか非常に気にかかります。大変苦労して治療をして、それをとにかくいつまでも維持してほしいという思い、担当させていただいた患者様お一人おひとり、私にとってはどなたも「特別な」思いです。どなたも「特別な方」なのです。もちろん、これからMAクリニックでもそういう関係を皆様と築いてまいりたいと考えております。
問診票を記入してください。現在の歯の状況だけでなく、お体の状況、お薬を飲んでいるかなど、歯の治療にも関係する事項です。わかる範囲でお答えください。
治療椅子に座ってから、担当の歯科衛生士が、今もっとも気になっている点についてお伺いします。虫歯の治療や歯周病の治療どちらであっても、お口の中を見せていただいてチェックするとともに、レントゲン写真で確認する必要があります。レントゲン写真にはパノラマと呼ばれる、全体が写るタイプと症状のある歯をクローズアップして撮影するデンタルというものがあります。衛生士が必要な写真を歯科医師に確認して撮影の準備をします。
初診においては、まず、保険証の登録から、患者様の個々のお口の中の状況をコンピュータに登録いたします。もちろん、急性期の痛みを優先して治療する必要がある場合は、それを行いますが、多くの場合、まずは皆様がお困りの点についてお話を伺い、レントゲン写真やお口の中の写真をパソコンに取り込んで、一緒に確認し、その症状がどのような状態なのか、どうしてそのような状態になったのかを、きちんと診断した上で、削って詰めるとか、型をとる、抜歯をするなどの具体的な処置に入っていきます。
当院では、初診時の記録として治療に入る前の口腔内の状態を写真で記録しております。正面、上あご、下あごのかみ合わせの面、左右横から5枚法で口腔内全体を記録した後、ピクトと呼ばれるペンタイプのカメラはリアルタイムでモニターに患者様のお口の中の状態を実況することが可能です。一緒に確認していきましょう。また、お子様にとっては成長の記録ともなります。乳歯から永久歯に生え変わっていく段階段階を記録して管理することになり、虫歯の進行や歯並びの経年的な比較が瞬時に可能になります。ご希望する方にはプリントアウトして提供することも可能です。
これらの写真で確認すると、虫歯で黒くなっている部分や詰め物が劣化している状態、プラーク、歯石といった汚れの箇所が直視しているよりクリアに拡大されて確認できます。
削っている途中でも,深く虫歯が進行していて,歯の神経に感染を起こしているような場合にも,ピクトのカメラで確認すると,納得できるものです.当院では治療中にも積極的にこのピクトを利用しております.治療の途中にも確認のために撮影して皆様にお見せしています.納得の上で,先の処置へ進行していきます.
口腔内カメラ「WAVE PICT」は、口腔内全体から歯の1本まで写せる歯科専用の軽量ハンドピース型口腔内カメラです。撮影した画像はすぐにモニタに表示できますので、リアルタイムに確認しながら治療ができます。
また、治療経過をデジタル一眼レフカメラで記録し、データベース化しますので、お子様の発育の状況管理にもなります。
保険診療の中では、歯周病の治療としてのスケーリングやルートプレーニングなどになります。30・40代から歯周病の初期段階が始まっているといわれます。この年齢のかたは、今、適切な介入を行っていくことによって10年後、50代の歯の健康が約束されていくでしょう。歯周治療の一環となりますので、歯周検査が必要となります。その検査データもiPadからパソコンに転送して記録を保管していきます。経時的な治療の効果も瞬時に呼び出して確認することが可能となります。
初診当日にはこれらの検査登録事項がありますので、テキパキとこなしても小一時間程度かかります。治療のためには診査、診断は欠かせません。ご理解の程お願い申し上げます。治療法も色々な手法、種類がありますので、患者様とご相談しながら、進めてまいります。そのためにも検査が必須となります。その部分だけの治療を行うのではなく、お口の中全体の治療のプランニングを行っています。行き当たりばったりの治療は、やり直し治療の原因となります。
隣の歯の治療が必要なのに、見過ごして被せてしまうことによって、隣の歯の治療がやりにくくなるなど、専門的に考えて合理的で効率のよい治療法をご呈示します。担当衛生士が記録保存したデータを基に歯科医師が治療計画の概略をご説明します。その内容をカルテに保存して次回より、その計画に基づいて治療を開始してまいります。
お口の中は非常にばい菌が繁殖しやすい環境と言われています。毎日、セルフケアを行ってもご自分では到達できない歯の間や歯肉の下の部分に汚れがたまっています。それらが、歯周病の原因となったり、口臭の原因となったりしています。汚れは、食べかすや着色、プラーク、歯石といった目に見える汚れから、バイオフィルムという歯の表面にこびりついたフィルム状のものまで様々です。通常は、数回に分けて、除去していく必要があります。虫歯や入れ歯の治療と歯周病のためのお口の中の清掃を並行して治療を進めていきます。
当院では、アシスタントは歯科衛生士という専門のライセンスを有するスタッフがほとんどです。お口の中の清掃がどうして必要なのか、どうしたらうまく磨けるのか、歯槽膿漏で歯をダメにしないコツは、患者様一人一人にあった、歯ブラシの種類はなどなど、ご説明、会話しながら、楽しくサポートいたします。